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愛 媛 の 散 策

 

松山の観光特攻隊!

 

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第四章 城北方面

 
 一 御幸寺山

「一草庵」の前には結構県外ナンバーの車が止まっている。そして、「一草庵ってこれですか?」とたずねられた、と冒頭で申し上げたが、松山の城北方面には、大変地味ながらも結構歴史に触れることのできる場所がある。その地味な場所をおってみたいと思う。

まず、最初に御幸寺山である。「みきじやま」と読むらしい。護国神社の北にそびえる高さ一六四メートルの低山であるのだが、松山周辺の山の中では珍しく岩山となっていて、一度記憶にとどめると、松山市内のどこにいても、結構気になる山である。

この辺りは御幸町(みゆきまち)というし、護国神社の隣には「御幸会館(みゆきかいかん)」があるのだが、山の名前は違うらしい。

さて、この御幸寺山であるが、かつて松山城をつくった加藤嘉明が現在の勝山をカムフラージュするために第一候補としたという説があるというのは、松山城の説明のところで述べたとおりである。松山城に築城すると決まったときには、松山城よりも高い山があってはならないと、御幸寺山の頂上部分をかなり削ったらしいのだが、それでも松山城よりは三〇メートルほど高い。

 二 護国神社

道後界隈のところでは、「道後村めぐり」に沿って説明をしたが、この「道後村めぐり」は城北方面にも七箇所ある。従って、「道後めぐり」や「松山句碑巡り・道後編」を元に、城北方面の観光めぐりを兼ねて説明していきたいと思う。

道後村めぐり一九番 

熟田津に船乗りせんと月待てば潮もかなひぬ今はこぎ出でな(額田王)

この句碑は松山市内のいたるところにあるが、未だに「熟田津」がどこにあるのかは判っていない。この護国神社のすぐ南を流れる大川は和気浜へと流れるが、かつては運河のようになっていて、このあたりまで船で来ることができたという説、三津浜から松山市中心部へと入るあたり、いわゆる古三津付近だという説など諸説あるが、熟田津の場所を解明すれば、名声が得られることと思う。

この護国神社といえば、ともすれば、戦争問題の対象となってしまい、愛媛県でも「玉ぐし訴訟問題」にまで発展したことがある。

この護国神社の西隣には、愛媛万葉苑という植物園があって、郷土植物園として開園した。特に珍しい植物群、と言うわけではないのだが、かなりの種類の植物が植えられている。

 

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第四章 城北方面

 
三 千秋寺

道後村めぐり二三番

山本や寺は黄檗杉は秋(正岡子規)

正岡子規は明治二八年に松山へ帰省したときに、松山市内を五回散策したのほ「散策集」にまとめているが、第二回目の九月二一日に柳原極堂、中村愛松、大島梅屋の四人でこのあたりを散策している。

この句はその時に詠んだもので、「山本」とは御幸寺山の麓という意味である。

千秋寺は中国の帰化僧によって開かれた寺で、当時は中国風の七堂伽藍をはじめ、二〇を超える建物で代々松山藩主の厚い保護下に置かれていた。道後鉄道が道後温泉から城北方面経由で三津口まで運転開始したときも千秋寺前という停車場があったことを考えると、かなり力を持っていたといえるのではなかろうか。

なお、このお寺のトイレは洋式トイレとなっており、大変清潔であるし、少し休むにはちょうどよいスペースも設けられている。

四 来迎寺とロシア人墓地

道後村めぐり二四番

永久眠る孝子ざくらのそのほとり(波多野二美)

波多野二美は本名貞子。耳鼻咽喉科医波多野精美氏の母親である。波多野精美氏は日本耳鼻咽喉科学会地方別全正会員に名を連ねており、「愛媛県南宇和郡におけるレプトスピラ症の疫学的研究」という著書がある。

「孝子」と書いて「こし」と読む。決して女性の名前ではないらしい。「孝子桜」については、後述で少々詳しく述べることとし、ここでは来迎寺の裏山にあるロシア人墓地を紹介する。

来迎寺の裏山とはいうものの、実際に行くためにはぐるりと回っていかなければならない。が、最近では、先に述べた「マドンナバス」が走っており、かつ、このロシア人墓地では数分間停車してくれる。ロシア人墓地だけを見るには可能な時間なのだが、後述の「桜の話」ように、ここは次のバスを待っても時間が足りない場合がある。

さて、このロシア人墓地であるが、日露戦争での捕虜が松山へ連れてこられたとき、ハーグ条約により、ちょうど捕虜に関する取り決めがされたところでもあって、ロシア人は結構自由であったという。それを知って「マツヤマ」と叫びながら投降してきたロシア人の話はあまりに有名である。

 

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